じゃがいもに多く含まれているオスモチン
糖質が主成分で栄養価の高いじゃがいもは、ヨーロッパでは古くから「大地のりんご」と呼ばれて親しまれていました。そのじゃがいもに多く含まれている成分が「オスモチン」で、最近になってその素晴らしい成分の働きが明らかになっています。
そのひとつが、メタボリック・シンドロームのメカニズムに深い関わりを持つ、アディポネクチンの受容体を活性化させることです。
アディポネクチンは内臓脂肪の細胞から分泌される物質で、細胞が巨大化すると分泌量が減ってきます。すると、糖代謝異常、脂質異常、高血圧が起こり、メタボリック・シンドロームが進行していきます。
ところが、じゃがいもなどの食物によってオスモチンを摂取すると、それがアディポネクチン受容体に結合して、アディポネクチンの作用を活性化させ、メタボリック・シンドロームの進行を抑え、かつ改善することができます。
さらにオスモチンが素晴らしいのは、すでに肥満していてアディポネクチンの分泌量が増えない人や、体質的にアディポネクチンを増やすことが出来ない人でも、アディポネクチンに取って代わり、同様に働いてくれるところです。
オスモチンは、植物に含まれているファイトケミカルの一種です。植物が外的から身を守るために作られる成分なので、外皮の近くに多いと考えられています。じゃがいもの中でも春先に出回る新じゃがは皮が薄いので、よく洗って皮ごと調理して食べるため、オスモチンを効率よく摂取するのに最適です。
じゃがいもは、オスモチンの他にもカリウム、食物繊維、ビタミンCなど、体に有効な成分をいろいろ含んでいます。カリウムと食物繊維には、体内の余分なナトリウムの排出を促す働きがあるため、高血圧の予防・改善に効果があります。
さらに、食物繊維は、便の排出を促して便秘を予防したり、血糖コントロールやLDLコレステロール値の低下にも効果を発揮して、高血糖や動脈硬化を予防します。
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