イソチオシアネートでがん予防
アメリカの国立ガン研究所などによって1990年、ガン予防に効果のある食品が「デザイナーフーズ・ピラミッド」としてまとめられました。そのうち、最も予防効果が高いとされるトップグループには、キャベツが属していたそうです。
キャベツをいうと淡色野菜であるため、色の濃い野菜に比べると、効能が少ないように思いますが、そんなことはありません。ビタミン、ミネラル、食物繊維の他、多くの機能性成分が含まれて居ます。
その中でも今注目されているのが、イソチオシアネートです。これはイオウ化合物の一種で、アブラナ科の植物に含まれる共通の成分ですが、とくにキャベツに多く、異常化した細胞の増殖を抑えて、ガンの発生を防ぎます。
また、肝臓の解毒作用を高めることで、有害は発ガン物質の活性化を抑えます。
さらに、キャベツに含まれるインドール化合物にも、ガン細胞の増殖を抑える効果があることがわかっています。さらに、この成分には脂質の代謝をスムーズにする働きがあるので、脂肪肝の予防効果も期待できます。
キャベツは、ポリフェノールの仲間で抗酸化作用があるケンフェロールやフェニルプロパノイドといった成分も含まれています。また、淡色野菜ですがビタミンＣの多さも注目すべきところです。そして、カルシウムなどのミネラル成分や食物繊維も豊富です。
これらの成分により、キャベツには免疫力を高めて風邪などのウイルスから体を守ったり、肌荒れの予防、メタボリック・シンドロームの予防など、いろいろな効果が期待できます。
キャベツは加熱してカサを減らすとたくさん食べられますが、ビタミンの損失をできるだけ少なくするためには、生で食べるのがおすすめです。千切りにしたり、ザク切りにしてそのままドレッシングをかけて食べたりすると良いでしょう。
ドイツの伝統料理にザワークラウトがありますが、これはキャベツを発酵させた酸味のある漬物で、健康に良い発酵食品の１つとして食べ継がれています。
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