平均在院日数の短縮化

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平均在院日数の短縮化

世界保健機関(WHO)が2000年に行った「世界保健報告」では、日本は「保健サービスの到達度」では191ヶ国の中で第1位でしたが、保健システムの効率性では第10位になっています。

日本の医療は、残念ながら欧米の医療と比べると、とても効率が悪いと指摘されています。この原因は、患者の自己負担額が低いこと、医療が標準化されていないこと、出来高払いの診療報酬制度などがあげられます。これらは日本の医療費を圧迫する原因になりますので、日本国としても出来るだけ早い改善が求められます。

日本の医療システムの中で、WHOが特に問題視したのが、患者の「平均在院日数」です。世界的には、この平均在院日数が医療の質を測る指標になっており、日数が長いほどその質が疑われます。そこで、厚生労働省でも、患者の平均在院日数の短縮化を進めるようなしくみを、診療報酬体系の中に組み込んでいます。

平均在院日数の短縮化に役立つクリニカル・パス

クリニカル・パス(CP)とは、患者に対するケア内容を体系的にまとめたものです。時間の経過を横軸に、患者に対するケア内容を縦軸にとり、診療・ケアの計画を二次元構造で示した書類です。医師や看護師は、このCPの内容に沿って必要な措置や検査を行います。また、このCPは患者にも見てもらうもので、CPを使って入院中の治療計画を説明したりします。

今まで、患者は自分がどのような過程で治療していくのかを把握することが困難でした。しかしCPを導入することにより、患者自身も治療計画が明確になるので、目標を定めたケアが可能になり、結果的に在院日数を短縮できることにつながります。

CPは患者だけでなく、医師や看護師、病院の経営にも役立つものです。医師にとっては必要な検査や措置のオーダーの抜けが無くなり、医療の適正化に役立ちます。看護師にとっては、看護師同士の責任分担が明確になり、看護意識の向上につながります。

また、経営側にとってはCPを分析することによりコストの管理や医療の質の向上の材料にすることが可能です。


 

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