イヌリンの作用
ごぼう茶には、サポニン以外にも素晴らしい成分が入っています。それはズバリ、イヌリンです。
健康成分として注目されているものの1つに「食物繊維」があります。食物繊維は消化酵素では分解されない食物中の繊維質で、水に溶けやすい水溶性と、水に溶けない不溶性の2タイプがあります。
イヌリンな水溶性の食物繊維の一種であり、水に溶けるので、ごぼう茶にももちろん溶け出します。
イヌリンは糖がたくさん集まったムコ多糖体という物質の一種であり、優れた吸水作用があります。ムコ多糖体は、おむつや生理用ナプキンに入っている吸水用ポリマーと同じで、水分を吸って何十倍もの容積に膨れ上がります。
ごぼうはキク科の多年草で、秋に葉が枯れたあと、冬の乾燥した大地の中で、春の息吹に備えてしっかりと水を蓄えます。その時に働くのがイヌリンの吸水作用なのです。イヌリンはごぼう自体が育っていくためにも、欠かせない成分だったのですね。
ごぼう茶に含まれているイヌリンは小腸で吸収されることなく、大腸にまで達します。そこでイヌリンは水分を吸収し、便を柔らかくして便通を良くすることで便秘を解消します。
腸内細菌には、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌と、ウェルシュ菌や大腸菌などの悪玉菌があります。野菜を少ししか食べないのに肉ばかり食べていると便秘になることがありますが、これは肉の消化には時間がかかるからです。消化に時間がかかるということは、腸内に長く留まってしまい、お腹が張ったりします。
便秘になると善玉菌が減り、悪玉菌が増えます。さらに、肉を消化する胆汁酸が悪玉菌によって二次胆汁酸になると、強力な発症作用によって大腸ガンを引き起こすリスクも出てきます。
しかし、ごぼう茶に含まれているイヌリンの便秘解消効果は、このような大腸ガンのリスクも減らしてくれるわけです。
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