ミツバチの恩恵
ハチは多くの人達が嫌がるものですが、ハチミツは好きという人はたくさんいらっしゃると思います。ハチミツを採取するための養蜂は、古くは紀元前2500年ごろから古代エジプトで行われていたようです。
今や世界中で養蜂されているセイヨウミツバチは、ハチミツだけでなく、ローヤルゼリー、ハチロウ、プロポリス、花粉粒を生産し、私達の生活に直接役立っています。最近はレンゲ蜜、アカシア蜜、オレンジ蜜など、ミツバチが花蜜を集めた植物を特定したハチミツが人気を集めているそうです。
野外では、いろいろな花が同時に咲くのに、なぜ決まった植物から花蜜を集めることができるのでしょうか。それは、働きバチがその時もっとも盛りの花から集中して蜜を集めるからです。
働きバチは巣に戻って、花蜜のある場所の方角や距離をほかの働きバチにダンスのような動きで伝え、その結果一つの巣の働きバチが皆同じ蜜源から蜜を集めることになります。
この働きバチのコミュニケーションは、オーストラリア生まれの動物学者によって何十年もかけて研究され、この動物学者「フリッシュ」は、1937年にはノーベル医学生理学賞を受賞しているそうです。
〜利用されるミツバチの生産物〜
ハチミツ
花から集めた蜜をミツバチが加工して作ったものです。花蜜そのものではなく、ハチの体内で作られた酵素が作用し、濃縮されています。花蜜の水分は約80%ですが、ハチミツの水分は約20%程度です。
ローヤルゼリー
働きバチが体内で合成し、口から分泌したものです。働きバチになる幼虫に、最初の3日間エサとして与えられます。女王バチになる幼虫はサナギになるまで与えられます。健康食品として知られています。
ハチロウ
働きバチの体内で合成され、腹部の体節の間から分泌され、巣を作る主な材料として使われます。巣を湯の中で溶かして取り出し、ろうそくやろう型を作ったりするほか、化粧品などに加えられます。
プロポリス
マツヤニなどの樹脂をミツバチが集めたものです。ミツバチは巣の補強剤として利用します。健康食品として用いられています。
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