何処でも巣を作るキイロスズメバチ
スズメバチは、その種類によって巣作りをする場所に若干の違いがあると言われています。スズメバチの一種であるツマグロスズメバチやコガタスズメバチは、開放空間に巣を作る特徴があります。
一方、ヒメスズメバチやオオスズメバチは、閉ざされた遮蔽空間に巣を作る特徴があります。
そして、開放空間でも、遮蔽空間でも何処でも巣を作ってしまうのが、キイロスズメバチです。キイロスズメバチは厄介なことに、柔軟な営巣習性があります。さらに、営巣途中で引越しをする習性も持っています。
キイロスズメバチの場合は家屋であれば壁の隙間、軒下、天井裏、床下などに巣を作ります。屋外では鳥の巣箱やダンボール箱の中、廃材の下、樹木の枝や幹にも巣を作ります。
さらに、使用されていない排気用の煙突、丸めておいたジュウタン、トラックの荷台シートの中、橋の下、トンネルの天井、クレーン車の車体の隙間など、もうありとあらゆる所でキイロスズメバチの巣が発見されたことがあるそうです。
このようにキイロスズメバチが営巣の場所に好き嫌いが無い理由には、餌に対する自由な選択肢があることと、遮蔽空間と開放空間の好き嫌いが無いためだと言われています。
オオスズメバチの場合は樹洞や地中でなければ巣を作らず、都市部のような環境で巣を作ることはありません。
その点、キイロスズメバチは場所を選ばないので、都市部においても巣を難なく作り上げてしまう恐れがあります。
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